IC-R30の特徴の1つに、今までの受信機にはなかった、受信を効率にするための機能があります。
IC-R30の便利機能について、まとめてみましたので、購入の検討をされている方の参考なれば嬉しいです。
Bluetoothを最大限に活用
IC-R30の最大の特徴は、Bluetoothを有効活用していることです。
今まで、リモートコントロールをできる受信機はありませんでしたが、IC-R30はBluetoothを使ってスマホからリモートコントロールができるんです。
またBluetoothヘッドホンやイヤホンを使って、ワイヤレス受信をすることもできます。
つまりIC-R30は、バックの中に受信機を忍ばせながらスマホで受信機本体をコントロールし、Bluetoothイヤホンで受信をすることができる、完全に隠密行動することができる受信機なのです。
日本では、業務無線の受信などは必ずしも市民権を得た趣味ではありませんので、場所によってはとても不審がられることがあります。でもIC-R30だったら、相手に受信機で通信を受信してると悟られることなく受信活動することができます。
Bluetoothを利用したスマホからのコントロール
IC-R30は、スマホのアプリを使ってBluetoothで本体をコントロールすることができます。
アプリはiPhoneとアンドロイド用のものが無料で使うことができます。
コントロールできるのは、本体のコントロールメインデュアルの切り替えモードの切り替え、VFOとメモリの切り替え、録音スキャンスケルチのコントロールボリュームのコントロールなど、
受信中に必要な機能のコントロールをほとんどすることができます。
メモリーの登録等は本体もしくはメモリー登録用のソフトウェアを使わなければすることができませんが、VFOモードでマニュアルで受信周波数を入力することができるので、メモリ入力ができなくてもあまり不自由を感じません。
スキャンコントロールやメモリーコントロールは、本体でコントロールより若干煩雑さがあります。
メモリーコントロールでは、メモリーのグループを本体から呼び出しているらしく、スキャンのボタンをしてからメモリグループが表示されるのでけっこうな時間的ロスがあります。
メモリーグループの切り替えは、メモリーグループ名が表示されないので、メモリーグループの番号とどんな周波数が登録されているのかを暗記してなければならないと言う不便さがあります。覚えていない場合は、大体のあたりをつけて眠りグループを選択する必要があり、自分の希望する眠りグループではないグループを選択したりすると結構ストレスを感じます。
メモリー受信中の時でも、メモリグループが表示されたり一覧で選択できるようになってればとても簡単に受信機をコントロールすることができるのですが、この辺は今後の改良に期待したいところです。しかしこのアプリ、あんまりバージョンアップされていないので、今後とも期待薄です。
Bluetoothイヤホンとの連携
これもIC-R30で初めて受信機に搭載された機能ではないでしょうか。
国際などで受信活動する場合、受信機本体はザックに入れていたり、腰に刺したりして、イヤホンで受信することがほとんどでした。電波法上、特定の相手方に対して行われる無線通信は、漏らしてはいけないことになっているので、スピーカーで受信する事は、他の人にその存在を漏らしていることにつながりかねないので、多くの受信マニアはイヤホンで受信しています。
イヤホンって、受信機を使っているときに結構邪魔になります。
コードが絡まったりして、最悪の場合受信機が落ちてしまうことも。だから、ワイヤレス受信はとてもありがたいのです。
私は、BOSEのワイヤレスレシーバーを使っていますが、時々ブツブツとノイズが入ったり、ホワイトノイズが結構多いので疲れるので、あまり使ってはいません。
残念ながら現在は余程の理由がない限り、従来通りワイヤードでイヤホンを使っています。
BOSEのBluetoothレシーバー以外で使ったことがないので、他のBluetoothレシーバーでもノイズがするのか不明ですが、長時間の仕様でなければ結構使えるので、あなたがもし今イヤホンのワイヤーで悩んでいるのであれば、ぜひIC-R30を購入しましょう。
録音機能が秀逸である
航空祭で受信をしていたりすると、ブルーインパルスの通信などをどうしても録音したくなります。
今までの受信機にはなぜか録音機能がありませんでしたが、最近の受信機には録音機能が追加されるものが多くなってきています。
SDカードに通信時間と周波数と音声を記録
最近のアイコムの無線機には、アマチュア無線用のものもSDカードが搭載可能で、SDカードに通信内容を録音できるようになっています。
アイコムのSDカードへの録音機能は、1階の通信で1ファイルを作るようになっています。1ファイル作成ごとに録音時間と周波数が記録されるので、後から確認するのにとても便利です。ただし長い通信ですと、ファイル数がとても多くなるので整理が大変になります。
受信している時だけ録音するようになっているので、後で聴き直すときに、長時間聞く必要がなくとても便利です。
GCIなどを探すときには、アイコム形式の録音の方が格段に便利です。なぜなら特定の周波数の感覚を探すプログラムスキャンなどの場合に、この録音がどの周波数なのかを録音ファイルで判別することができますので、通信内容を確認しながら道の周波数を探すことができます。
以前は探すのが大変だった自衛隊の岸愛はば、アイコムの受信機を使えばいとも簡単に探すことができるようになりました。
ちなみに私はGCI波を探すためにアイコムのIC-R8600を使っていましたが、高価な受信機だからGCI波を探しやすいかというとそんなことはなく、IC-R30を自宅で使っても、GCI波探しには問題ありません。
ICOMの録音機能を使えば、比較的短時間に多くのGCI波を発見できてしまうので、GCI波発見を目的として高価な固定機のIC-R8600はもったいないです。
AORの録音機能は不便
ICOMの録音機能と異なり、AORの録音機能は録音を開始してから終了するまでで1ファイルです。
ある時間帯の活動を確認するには便利ですが、どの周波数で何時に行われた通信なのかを確認するのは不可能なので、BGMとして利用する以外の近い道はありません。
ちなみに、AORの最近の受信機は受信中にフリーズすることがあり、その場合には、録音ファイルの終了処理がされていないことから、それまでに録音されていたすべての内容が失われます。
まとめ
IC-R30の特殊な機能について解説しました。
とにかく航空無線を聞く方特に自衛隊や米軍などのミリタリー航空無線の受信にはIC-R30はオススメな受信機です。
自宅に固定して平日昼間はスキャンをさせて受信して録音するのもオッケーですし、航空祭に持ち出せば、とても有能な相棒としてあなたをサポートしてくれること間違いなしです。