現代のクルマは無線のアンテナを取り付けるのが難しい
今はスマホの時代、手元の小さな端末からインターネットにアクセス可能で、国内はもとより海外とも簡単に連絡を取り合うことができる時代です。
一般人がクルマに無線機をつける必要なんて無いといえば無いのですが、まあ、ここは趣味の問題。
時代遅れであっても、オッサンとしてはクルマでアマチュア無線を楽しみたいと思うのです。
しかし、最近の車は、スタイル優先でなかなかアンテナをつけるところがありません。
ということで、スバルの現行型アウトバックもその例に漏れずです。
なので、ちょっとした工夫でアマチュア無線用のアンテナを取り付けてみました。
レインガーター
昔はここに雨どいのような構造、つまりレインガーターかありここに専用の基台をはめ込むことで簡単にアンテナを設置することができたのです。
最近のクルマは見た目重視ということもあり、レインガーターはありません。
レインガーターを利用して無線用のアンテナを取り付けることができなくなりました。
リアゲート
ハッチパックやワゴンの場合、リアドアにアンテナをつけることができます。
ただ最近は、リアゲートも見た目重視のデザイン優先で、アンテナの取り付けが難しくなっています。
またリアドアへの取り付けは、場合よってはかなりドアの下の方に取り付けざるを得なくなり、性能的に劣ってしまいます。
アースの確保も難しくなっている
アースが必要ない「ノンラジアルアンテナ」ば主流になっているので、アースなんて必要ないといえば必要ありません。
でも、アースが必要なアンテナに比べて長さが長くなる傾向があります。
また、アースが必要なアンテナもまだまだあります。
どんなアンテナも利用できるよう、可能であればアースはキチンと確保しておきたいところです。
それでもパトカーや消防車などの無線設備は、昔に比べるとだいぶ省略されていますが、それでも基本的な部分のアースはキチンと取っています。
キチンとアースを取ったアンテナの設置方法
キチンとアースが取れて、見た目もキレイで比較的簡単な工作でできる、無線用アンテナ付け方法のご紹介です。
なければ作ればいい
レインガーターが無くてアンテナを取り付けることができない。
ないのなら作ればいい、ということで、アンテナを取り付けるためのレインガーターと同じような構造を作ります。
車体に小さな穴を明る必要がある
この場合、どうしても車体にビス用の小さな穴を開けなければなりません。
運転席のドアの上に、レインガードの機能を持たせるために、DIYショップでL字金具を購入し取り付けます。
スクリュービスを電動ドリルを使って締め込めば、アンテナを取り付けるために必要な強度を簡単に得ることができ、アースもキチンと取ることができます。
ここであれば、ドアを閉めるとビスドメ箇所は全く見えなくなりますから、見た目にもキレイです。
穴を開けてしまうわけですが、外側から全く見えない箇所ですので、クルマを売る時の査定額には全く影響ありません。
防水には細心の注意を
ここで注意したいのは、ここはドアを閉めれば直接外にさらされるわけではないものの、キチンと防水をするということです。
ボディ内部に水が入り込むと、車体が腐りやすくなりますので、細心の注意が必要です。
性能通りの効果
さて、実際にこうやってルーフサイドに付けた基台に7MHzのアンテナをつけて見ました。
アンテナを調整した結果、ちゃんと目的周波数でSWR1.0、インピーダンスも50Ωになりました。
上下15KHz程度でSWRが2.0以内に収まっているので、メーカー仕様どおりの性能が出ています。
実際の使用感は
実際の使用感はアンテナの性能に左右されます。
今回使用したアンテナは、手軽さを重視したアンテナなので性能は良くありません。
送受信ともあまりよくありませんが、とりあえず問題なく使えます。
今時のクルマでもアンテナを付けられる!
この方法なら、ほとんどどんなクルマにもアマチュア無線用のアンテナを取り付けることができます。
現代のスタイリッシュなクルマで無線用のアンテナの取り付けで悩んでいたあなた、一度トライして見たらいかがでしょうか。