自分の車の法定12ヶ月点検で、富士重工の本社ビルの中にあるディーラーに行ってきました。
富士重工って、ことしの4月から社名が「富士重工業」から「SUBARU」に変わるんですよね。
自動車事業部門のブランドが社名になるわけです。
社名が変わる前の貴重な一枚です。
富士重工は、零戦を製造していたという「中島飛行機」という会社の流れを汲む会社ということで、製造している車のエンジンが「水平対向エンジン」という、世界でも同じ形式のエンジンを作っているのはポルシェだけという、とても貴重なエンジンを作っています。
水平対向エンジンって?
エンジンはガソリンを噴射して爆発させることにより動力を得ますが、ガソリンを爆発させるところをシリンダーと言います。
このシリンダーが、普通のエンジンは縦型(直列)もしくは斜め(V型)です。
水平対向エンジンはこれが水平になっています。
エンジンを表す動画はWikipediaのリンクです。
SUBARUが水平対向エンジンにこだわる理由
むかしスバルの広報誌「Cartopia」に、なんでスバルが水平対向エンジンを作っているかという理由が書いてありました。
中島飛行機で零戦のエンジンを作っていたのですが、零戦のエンジンである栄エンジンは丸い形。
エンジンのピストンが、円周から放射状に伸びていました。
そのエンジンを整備していて、水平方向に伸びたピストンが一番損傷が少なかったから、というのが水平対向エンジン推しの理由だそうです。
それこそ何十年も前の広報誌に書いてあったと思う記憶なんで定かではないですが、確かにありそうな理由ではあります。
富士重工業からSUBARUへ
富士重工業自体は、過去には鉄道事業や産業用事業もあったようですし、独自の飛行機も製造していた時期もありました。
今は、ボーイング向けの主翼等の部品の製造で、世界的にも高いレベルの技術を持つ会社です。
また、防衛分野での航空機の製造についても、部品供給者として重要な立場にいます。
部品供給と製造者の違いは大きい
しかし、航空機部門はあくまでも部品供給です。
富士重工業からSUBARUへの社名変更は、やはり製造業として、上流工程、つまり製品を企画し販売する立場を大事にしたいという思いを感じます。
上流工程?
例えば三菱重工が主体となって製造に取り組んでいる民間向け航空機のMRJは、多くの部品が国内外の別メーカーの製造です。
三菱重工は組み立てるだけだから、わざわざ国内メーカが大金をはたいて取り組むべきじゃないとの批判があります。
でも、製品の製造で一番難しいのは企画、設計の上流工程であり、マネジメントを間違うと計画通りの製品ができないというは、MRJの度重なる納期遅れでお分かりのことかと思います。
部品一つ一つの組み合わせが狂うだけで、大きく性能が低下することになります。
モノづくりの上流工程という主役にこだわるSUBARU
何れにしても、富士重工からSUBARUへの社名変更は、モノづくりの主役でいたいという、富士重工としてのこだわりを感じます。
今後ともユーザーとしてSUBARUを応援していきたくなります。
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