「私をスキーに連れてって」という映画をご存知でしょうか。
公開が1987年だから、もう30年以上も前の映画になります。
スキーを中心にした恋愛ドラマ何ですが、この映画で初めてトランシーバーがレジャーで使う様子が紹介されました。
ゲレンデで仲間と連絡を撮るシーンにトランシーバーが使われています。
広いゲレンデで仲間と連絡を取る
めっちゃ吹雪いてる……デジ簡べんりー🤓 pic.twitter.com/DxAMN3jMP6
— aichiNY28 ニッパチ (@aichiNY28) 2017年12月26日
広いゲレンデでめいめいにスキーをしている仲間を、食事に呼び出したり、ちょっと離れた人と会話をしたりという感じに使われています。
この映画が公開された当時は携帯電話すらありませんでしたから、離れたところと連絡する手段はトランシーバーしかなかったのです。
当時は小型で出力が大きくまともに使えるトランシーバーは、業務用かアマチュア無線用しかありませんでしたので、映画ではアマチュア無線用トランシーバーが使われていました。
もちろん、使っている人たちはアマチュア無線の資格と免許を持っているという前提です。
アマチュア無線はレジャーの連絡用には使えない
スキーなどのレジャーでアマチュア無線用のトランシーバーを使う場合は、「もっぱら個人的な無線技術に対する興味」と定められているアマチュア無線業務からは逸脱しますが、当時はレジャー用のまともなトランシーバーがなかったので、少々の目的からの逸脱には目を瞑っていました。
それどころか、アマチュア無線の免許どころか資格を持っていない人も、アマチュア無線のトランシーバーを購入してスキー場で使うような状態でした。
アマチュア無線の機械の購入時には資格保持者であるとか免許があるとかは問われないので、免許を持っていない人がこぞってアマチュア無線用のトランシーバーを購入していました。
昔はみんな無免許で
当時アマチュア無線の販売店で働いていましたが、明らかにアマチュア無線に興味がなさそうな人が、こぞってアマチュア無線用のトランシーバーを購入していました。
販売店としては売り上げが上がれば問題ないので、どんな人にも頼まれば販売していました。
中にはスキーでしか使わないと相談されるお客様もいたりして、こちらもトランシーバーが売れればメーカーが儲かり、そうすれば回り回って自分たちにも利益があると思ってどんどん販売していました。
スキー場は山の中ですから、たとえ資格を持っていない人がトランシーバーを使っても、電波はゲレンデの中にしか届かないですから、正規のアマチュア無線家が迷惑を被るケースもほとんどありませんでしたし、
正規のアマチュア無線家だって、当時はインターネットなどありませんでしたから、高い高いトランシーバーを買ってやっている内容は友達とのおしゃべりみたいな感じでしたから、正直資格や免許を持っているかいないかだけで、やっている内容は大した違いはなかったです。
レジャー向けのトランシーバーが販売されている
今回は個人局、クラブ局、さらにはデジ簡も運用しました!QSOしてくださったみなさん、ありがとうございました!
書泉ブックタワーさんからいただいたお花の香りに癒されながら帰ります~(●^o^●) pic.twitter.com/FUzKPWtv2a— 松田百香 (@matsuda_momoka) 2016年9月25日
当時と違って今はレジャー用のきちんとしたトランシーバーが販売されています。
- デジタル簡易無線
- 特定小電力無線
- デジタル省電力コミュニティ無線
昔は、免許なしで使えるレジャー用のトランシーバーは、アンテナが1mぐらいもあって、でも数百メートルしか電波が届かないものばかりでした。
しかし、上にあげたトランシーバーはアンテナの長さはせいぜい数十センチ、トランシーバー本体の大きさも数センチのレベルですから、ポケットに入ってしまうレベルです。
小さければ電波の到達距離はそれなりと思われますが、実際には数キロ先まで電波が到達します。
ゲレンデのような比較的広範囲でも、ほぼ問題なく交信できます。
トランシーバーをゲレンデで使うメリット
めっちゃ天気いい! 始めての鷲ヶ岳です😁✨ 今日はデジ簡で🎵 pic.twitter.com/saxvy6C3r7
— ゴリ&カフェ@ギフTS303 (@goriandcafe) 2017年2月16日
今やゲレンデでも携帯電話の電波が届かないところはほとんどないので、確実に連絡を取れるという点では携帯電話の方が便利です。
わざわざスキーのために数万円もするトランシーバーを購入する必要もありませんし。
仲間に一斉に連絡できる
しかしトランシーバーの便利な点は、多くの仲間に一斉に連絡が取れるというところでしょう。
電波を出す人の通話を聞いているだけで情報がわかるので、集合場所や時間の連絡が一斉に簡単にできます。携帯電話は原則として一対一の通話ですから、何人もの人を集合させるためにはとても手間がかかってしまいますから、チームの行動を効率良くするためにはトランシーバーがとても便利なのです。
一対一の通話にしてもトランシーバーならマイクのボタンを押してしゃべるだけ、携帯電話は携帯電話を取り出して相手の電話番号を入力して呼び出して、相手が応答してからやっと用件を伝えるわけで、目的の内容は1秒程度の内容でも連絡に1分くらいかかったりします。
スキーやスノボで滑っているときは電話がかかってきてもすぐには応答できないわけで、余計に時間がかかってしまいます。
この点トランシーバーであれば、応答しなくても相手の声を聞けます。
一方通行で要件を伝えられスキーレッスンに便利
現在はスキー・スノボ人口はあまり多くはありませんが、それでもシーズンにスキー場に行くと休日などはリフトに乗るの待たされたりしますので、根強い人気のあるレジャーです。
今スキーやスノボを楽しんでいる人たちは純粋に楽しみたいと思っている人たちですから、上達に関しても結構熱心です。
スキーの上達には適切な指導が必要なので、ゲレンデでスキー・スノボ教室に参加すると上達が早くなります。
トランシーバーを使えば、生徒が滑っている様子を遠くから眺めて、足をちゃんと揃えろとかもっと足をきちんと上げろとか、その場でフォームの指導ができるのでかなり効率良く指導ができるようになります。
ゲレンデでは、多くの人たちがトランシーバーを使ってスキーの指導をしています。
無免許じゃないから安心
もちろん「私をスキーに連れてって」のように仲間内だけの連絡に使っている人たちも多くいます。
資格や免許が必要ありませんから、以前のように使っているときに罪悪感がなく気持ちよく使えます。
あまり使わないからレンタルで
某無線機販売店が某スキー場でデジタル簡易無線のレンタルを行ったケースがあります。
次から次にひっきりなしにレンタル希望者が現れ大盛況だったそうです。
やっぱりスキー場ではトランシーバーがあると便利なんですね。
スキーにしかトランシーバーを使わないのであれば、今はわざわざ購入しないでレンタルという手があります。
レンタルなら、バッテリーの管理に気を使わなくてもいいし備品も合わせて貸し出してくれるから、とても気軽にトランシーバーを利用できます。
デジタル簡易無線で数千円程度でレンタルが可能ですから、次のスキーの時に試してみてはいかがでしょうか。